病棟紹介

NICU/GCUとは

NICU(新生児集中治療管理室)は、医療スタッフが24時間体制で、赤ちゃんの治療やケアをおこなう場所です。出産後まもなくは赤ちゃんのケアが大切です。特に早産であれば特別なケアが必要になります。
その後、NICUで状態が安定してきたらGCU(回復治療室)へと移ります。赤ちゃんとそのご家族が安全に自宅で過ごせるようにサポートするのもGCUの役割です。

NICUの病棟の様子

NICUは15床です。光度や音量などの環境面に配慮をし、赤ちゃんやご家族、スタッフにとって過ごしやすい環境を作っています。

NICUでの治療

1000g未満で出生した超低出生体重児などの未熟なお子さんを中心に医師や看護師、心理士、リハビリスタッフ、薬剤師、ソーシャルワーカーがチームとなり治療にあたります。

GCU病棟の様子

GCUは30床です。赤ちゃんの成長に合わせ、日中は明るく、夜は暗くして昼夜リズムのある空間にしています。治療を継続的に行いながら、退院後の生活を見据え様々な指導を進めていきます。

心理士のサポート

当科専属の心理士が、普段よりNICU/GCU病棟をラウンドしながら入院中の赤ちゃんと家族にお声がけしています。

保育士のサポート

病棟保育士が在籍しています。
入院中のおこさんをあやしたり、歌を唄ったり、絵本を読むなどのあたたかい時間を提供してくれます。
NICU/GCU入院中のお子さんの面会中の、ごきょうだいの預かり保育も行っています。

治療器具

赤ちゃんの健康を守るためには、さまざまな治療機器が欠かせません。
墨東病院では最先端の機器をとりそろえることで、新生児におこりえる急変にも対応しています。

保育器

生まれたばかりの赤ちゃんにとって過ごす環境はとても大切です。適切な温度や湿度管理するために使用しています。

呼吸器

とても小さなお子さんにまで対応すべく、各種呼吸器をそろえています。重症な肺高血圧のお子さんに対してはNO(一酸化窒素)も使用します。

検査室

NICU/GCUの病棟内に検査室を設けています。
少量の検体で素早く検査が可能であり、診療に大きく役立っています。

光線治療器

黄疸(皮膚が黄色くなる症状)が観察されたときに、青色光を照らし治療します。

新生児眼科

新生児期の視覚発達や目の疾患を専門に診療する医療分野です。最良の視覚発達を支えるための重要な役割を果たしています。

当科には眼科医も所属しており、超低出生体重児を中心に発症する未熟児網膜症の治療やその他先天疾患の眼底スクリーニングを行っています。

未熟児網膜症とは?

未熟児網膜症は早産の赤ちゃんにみられる目の病気です。早産で出生すると網膜の血管は成長途中の状態となっています。病状が進行すると視力に障害が出てしまうことがあります。当院では、赤ちゃんたちの将来の視力を守るために、新生児専門の眼科医が診療をおこなっています。

治療とサポート

未熟児網膜症の治療は、網膜光凝固療法(レーザー治療)または抗VEGF抗体の眼内注射を赤ちゃんの病状に合わせて選択しています。治療が何度か必要なこともありますが、最終的には症状がよくなり退院する赤ちゃんがほとんどです。退院後も定期的に外来で視力などのフォローをしています。

連携について

墨東病院NICU/GCUでは、臨床心理士や産婦人科、小児科、ソーシャルワーカー、理学療法士、薬剤師などさまざまな部門との連携をおこなっています。
日々の細やかなコミュニケーションが、赤ちゃんにもしものことがあった時の助けになります。

周産期カンファ

産婦人科と定期的なカンファレンスを行いハイリスクな症例の共有をしています。また医療ケアが必要なお子さんを中心に小児科とカンファレンスをしています。

アクセス

都立墨東病院 育自(児)サポートネットワーク おたまじゃくしの会|新生児科

〒130-8575
東京都墨田区江東橋4丁目23-15
03-3633-6151(代表)

JR総武線 錦糸町駅下車
(徒歩7分)
駐車場190台